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今巷でよく耳にするこの言葉、メタボリックシンドローム(以下メタボ)。
病気の名前、ではありません。もうすぐ病気になるぞ、という身体状態を表す言葉です。
別名、内臓脂肪症候群。身体にある体脂肪は、血中脂肪を除くと皮下脂肪と内臓脂肪。皮下脂肪はご存知のように皮膚をつまんで摘める脂肪、それとは違い内臓脂肪は、小腸などの間にある腸間膜に付く脂肪です。
これら両者は脂肪であることには違いがないのですが、その身体に影響させる作用が全く違うものなのです。
皮下脂肪は身体を動かすエネルギーとしての作用が主ですが、内臓脂肪はそれ以外に様々な影響を及ぼしていることが近年わかったのです。その多くが身体をマイナスの方向に向かわせる病気に結びつくものなのです。
内臓脂肪から分泌される様々な物質が、高血圧、糖尿病、高脂血症へ。
それがさらに動脈硬化。そして、心臓病、脳卒中、と、日本人の3大死因の2つとなっていくのです。
よって、このメタボになってそれを放っておくと、必然的に、病気、そして最悪、死へともなっていってしまうものなのです。では、メタボの状態であるかの判断とはどのようなものでしょうか。
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まず必須項目として、
ウエスト周径(ヘソの位置。軽く息を吐いてお腹に力をいれていない状態)が、
男性85cm以上、女性90cm以上。
それと選択項目として、血液検査による血性脂肪値・コレステロール値・血糖値と、血圧値なのですが、血圧検査はすぐに計ることができないので(もちろん血液検査をすることは重要なことです)、ここでは血圧の指数のみを提示します。
最大血圧130mmHg以上、最低血圧85mmHg以上、です。
このウエスト周径と血圧値の両方が基準値以上であると、メタボとなりますが、その中でも必須項目のウエスト周径が最も重要で、それだけでも基準以上を超えていればもう予備軍かメタボとなるのです。
ということでまず、ウエスト周径を正しく計り、基準以上であれば今すぐにでもその改善に取り組むことが大切です。
私は・俺は、元気だから、昔や今スポーツをしているしていたから、大丈夫だ!ということはありません。
今の自分の身体の中身の現状に気づくことから予防や改善に向かうことが始まるのです。
内臓脂肪が多いという状況は、前述のようにお腹周りを計ることにより検討がつきます。
お腹周りにはもちろん皮下脂肪も付いていますが、内臓脂肪量の基準値とウエスト周径との統計によって前述の基準値が設定されたのです。
また、これは単に太っている、というものとはイコールではありません。
太っていようが太っていまいが、お腹周りが基準以上かどうかが重要となります。
ただ見た目が太いとか、体重が多いとかでも、お腹周りが基準以下であれば基本的には問題はありません。
この内臓脂肪がキーポイントなのです。
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その改善や予防には、やはり運動と栄養です。
まず運動は・・・
内臓脂肪がお腹についているからと、腹筋トレーニングをしてもメタボにはあまり効果的ではありません。
腹筋トレーニングでは、腹筋は鍛えられてもお腹の奥にある内臓脂肪を分解して減らすことは出来ないのです。
また、運動といっても、競技的な運動・スポーツは、体脂肪を減らすにはその強度が高すぎてあまり効果的ではありません。
しかし、体脂肪を分解して使うための的確な運動をすると、まず優先的に使われ減ってくるのが皮下脂肪ではなく内臓脂肪なのです。的確な運動の継続はメタボを防ぎ改善します。
ここで最も効果的なものは、ウォーキングです。そうです「カーツウォーキング」です。 |
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カーツウォーキング |
最初のうちは
- 脚のみを適正圧より数メモリ緩くして加圧
- 加圧でのウォーキングは20分まで。除圧したままでのウォーキングは可。
慣れてきたら
- 20分加圧でウォーキング、数分除圧して、再加圧でウォーキングの繰り返し
- メモリを徐々に適正圧にする
- ウォーキングの速さを少し上げる
の方法で、延べ20分〜1時間ほど、週に2日〜隔日〜毎日、おこなってください。
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次に必要な運動は、赤筋(遅筋)のトレーニングです。
筋肉の中の繊維には、赤筋と白筋(速筋)があり、特に赤筋繊維は体脂肪をエネルギーとして使います。
よって赤筋繊維を鍛え使うと内臓脂肪が減りやすくなります。
赤筋繊維は、長い時間動かすことによって動因される筋肉の繊維。
そこで、「カーツ赤筋トレーニング」をおこなってください。 |
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カーツ赤筋トレーニング |
- 腕に加圧をして、グーパー運動を疲れてしっかりと出来にくくなるまで繰り返します(50〜100回程度)
- 次にペットボトル程度を持ってアームカールを同じように、膝を付いてのプッシュアップを同じように、繰り返し
- 10分経過したら除圧
- 脚は加圧をして、スクワットを疲れて出来なくにくくなりそうな少し前まで繰り返し
- そしてレッグカールを同じように。イスに座ってレッグエクステンションを同じように繰り返し
- 15〜20分経過したら除圧
- 以上を、週に2日〜隔日おこなう
そしてさらに効果的なのは、カーツ赤筋トレーニングを実施してから、その1〜2時間後に、カーツウォーキングをおこなう、といったものです。
これは、加圧トレーニングのメカニズムを上手く取り入れられ効果的に内臓脂肪を減らすことが出来るでしょう。
最初から大きな効果を求め過ぎないで無理をせずに、その後は継続はチカラ成り、と継続を。
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そして栄養はとても大切な要素です。
- ショ糖、果糖の量を減らす
ショ糖とは分かりやすくは砂糖のこと。甘いモノは血糖値を上げ、使われなければ脂肪ともなります。
甘いモノは極力さけることが重要です。缶コーヒーやジュース、チョコレート、アイスクリーム、ケーキなどの甘いと感じるものは、まず一番目によくありません。
また、果物に含まれる甘み成分である果糖が多く含まれ、メタボには摂取を控えたほうが良いのです。
果物は身体に良いからと、多く食べることはよくないのです。
- 塩分を減らす
これもよく言われるものです。
味付けの濃いものは塩分によるものがほとんどです。例えばラーメンの汁。
これはとても美味しいものですが、メタボにはよくありません。極力飲まずに残すように。
ほかにも味付けが濃い食べ物(食べ物の他には、ソース、醤油、なども)は量を減らして残すなどで調節を。
- 油分を減らす
特には揚げ物。これは相当な油が身体に入ります。
っと、美味しい物とはメタボにはよくないのです。
これを逆に言えば、美味しい物(味がしっかりとしている物)を好んで食べてばかりいると、身体はよくない方向に進んでしまうのです。
よって、メタボの予防や改善には、しっかりとした意思を持って食事の選択をすることが必要です。 |
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