歩くと姿勢。
私は職業柄か、人の歩く姿をよくよく診てしまいます。
その人の身体の使い方を診ようとして見てしまうのですが、その時に最も感じることは、
「皆、自分の歩く後ろ姿を自分で見るならば、皆、格好悪いなあと、自分の歩き方を自ら変えるであろう」と。
もちろん前からでも横からでもいいのですが、後ろから見るのがもっともその格好悪さがよく分かります。
正しい歩き方がどうだとかを知らなくても、ただ単に格好悪く感じるでしょう。
どのような歩き方が正しいのかは別にしても、ほとんどの人は自分の歩き方を見たら、自分が思う格好良い歩き方に直すはずです。
まずもっとも格好悪いのは「背中」です。
ほとんどの人は相当背中が丸まって歩いています。猫背。
せっかく格好よくキレイな服を着ているのに、あの歩き方では台無し、と思ってみてしまいます。服がモッタイない。
前から見るだけでは分からないかもしれませんが、後ろから見ると、背中が丸まっているので凸ですので背中の部分の服と皮膚と間に隙間が無くなり、身体の形に服が沿ってピンッと張ることになるわけです。ですので、背中の形が余計はっきりと見えてしまい、さらに背中の丸まりがはっきりと分かるのです。
後ろから見た姿で背中が丸まっている姿は相当格好悪いものです。
特に女性は。男性もか・・・。 もう少し背スジを伸ばして胸を張って歩けばよいのに・・、と思うのですが、本人はそれを知りませんし気づいていませんから直すことはありませんね。
自分の自然に日常に歩く姿を後ろから見る機会はまず無いでしょうから提言いたします。
皆さん、もっと背スジを伸ばして胸を張って歩いた方がよいです!
が、この背中の丸まりは歩いているときだけに起きていることではないのです。
日常の普段の姿勢がその姿勢なのです。もう普段から身についてしまっているのです。
歩くときだけを気をつけて直すではダメでそれはとても難しいことです。
そのようになってしまった背中を、歩くときだけ直そうとしたら、背中などが相当疲れてしまい歩くこと自体がイヤになるでしょう。
歩く姿の背中を直すためには、通常、普段、いつも、常に、毎日、それをおこない体に身に付ける良い姿勢にする必要があります。
その動きを、ロジカルに述べると、「胸椎の伸展」動作と「肩甲骨の内転」動作というものです。
背中が丸まっている人は、この胸椎の伸展動作(胸を張るような動き)と肩甲骨の内転動作(肩を後ろに引くような動き)をおこなうことが必要です。
そのためには、ただその動きを意識しておこなうだけでは、なかなか直りません。
そのための正しいエクササイズをおこなうことです。
胸椎の伸展と、肩甲骨の内転のストレッチング。それにより、その方向に骨が動きやすくなってきます。
そうしたら次には、胸椎の伸展と、肩甲骨の内転の筋トレ。それにより、その方向に骨が自然に動くようになります。
先に、筋トレ(その動きを自らおこなうこと)をしてしまうと、動かないものを動かそうとすることになるので、効率も悪く効果も出にくく相当疲れてしまいます。動きやすいものを動かした方が当たり前ですが効果的なのです。
姿勢や歩き方、あるいはある(スポーツなどの)動きを直したい場合は、まずはそれらの骨の配列(アライメント)直すことが必要なのですが、そのためにはおこなうことは、一に、各関節の可動域を改善することです。そのためにはストレッチングです。
ストレッチングの方法にも種々ありますが、とにかくストレッチングでその関節の動きを作ることです。
そしてその後に、その動きをおこなうための筋肉を鍛えることです。筋トレの方法も種々ありますが、とにかく筋トレをしてその動きを身に付けるのです。
話は戻します。
まずは、皆さん、背中を伸ばしてみませんか・・!
ベースとなるのは「胸椎の伸展」と「肩甲骨の内転」のエクササイズです。
歩くときも通常時もいつでも、背中が丸い姿勢は格好悪い。背中を伸ばした方が格好良い!
歩きと姿勢は、次回にも続きます。 |